夢告札(むこくふだ)は、日本古来の「夢解き」と「神託」の文化をもとに生まれた占札である。
古代より、夢は神仏からの啓示とされ、天皇や貴族、陰陽師たちは夢を記録し、未来の吉凶を占った。
平安時代の夢解き、鎌倉・室町の神託占い、江戸時代の庶民文化を経て、夢告札は現代に受け継がれる形となった。

📜 1. 古代日本:神話の時代
『古事記』や『日本書紀』には、神々が夢を通じて人々に告げる「夢告(むこく)」の記述が見られる。
例:神武天皇の夢告
神武天皇が東征の途中で困難に遭ったとき、「天照大神が夢に現れ、道を示した」と伝えられる。
例:菊理媛神(くくりひめ)の夢告
白山信仰では、神が夢の中で人々に言葉を伝えるとされる。

🔮 2. 平安時代:貴族の夢解き
平安時代、貴族たちは夢を重要視し、吉凶を占う「夢解き(ゆめとき)」が盛んになった。
陰陽師たちは夢を解釈し、国家の方針を占う役割を担った。
夢の内容によっては「神社で祈祷を行う」「方位を変える」といった対応が取られた。
夢告札の起源は、この時代の夢解きの記録を元にした占いにあるとされる。

🎴 3. 鎌倉・室町時代:神社仏閣での夢占い
鎌倉時代には、神社や寺で「夢占いおみくじ」が行われた。
夢の内容を神職に伝え、夢解きによって未来を占う風習があった。
室町時代の『御伽草子』にも「夢が吉兆を知らせる」という話が数多く記録されている。

📖 4. 江戸時代:庶民文化への広がり
江戸時代には「夢占いの書物」が出版され、庶民も気軽に夢解きを行うようになった。
花札やかるた文化の発展とともに、夢占いをカード形式で行う習慣が生まれたとされる。
夢告札の歴史的な意味
夢告札は、こうした日本の夢文化の流れを汲みながら、現代に甦らせた占札である。
「夢の中のメッセージを解釈し、運命を読み解く」ことを目的とし、古来の夢占いや陰陽五行の思想を融合させた、新たな形の和の占術である。